しずおかFG、固定資産を戦略的に見直し ソフトウェアを営業店帰属に

2023.09.28 05:40
決算 経営計画・戦略
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しずおかフィナンシャルグループ(FG)は9月26日、2024年3月期第2四半期決算から固定資産評価を戦略的に見直すと発表した。これまで共用資産として管理してきた勘定・営業店支援システムなどのソフトウェアを中心に、銀行の各営業店に帰属する固定資産に変更。そこから生まれる費用約190億円(特別損失)を、あらかじめ一括計上し、投資余力を高め、人的資本・DX(デジタルトランスフォーメーション)・新事業などへの投資を積極化する。

すでにメガバンクグループで実施されているものだが、地域銀行では初と見られる。活用するのは、2023年3月末で1006億円(取得原価ベース)保有する政策投資株式の縮減による売却益約150億円。現在進めている第一次中期経営計画を展開する5カ年で同株式を870億円(同)にまで縮減することに決めており、有効活用する。

これにより連結業績も修正。経常利益は144億円(37.3%)プラスの530億円。親会社株主に帰属する中間純利益は35億円(12.9%)マイナスの235億円に引き下げた。

同中期経営計画では5カ年で500億円のDX関連を柱とした投資を見込んでいるが、人的資本充実のほか、人工知能(AI)や量子コンピューティング対応など今後、銀行経営で多くの追加投資が見込まれるため、今回の評価見直しに踏み込んだ。

また同評価を営業店に帰属する固定資産に変更することでキャッシュレスや、まったく新しい営業スタイルに変更することも機動的に行えるメリットも生まれる。

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