田川信金、創業支援に空き店舗活用  3先の開業をサポート

2022.10.31 11:50
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田川信用金庫(福岡県、中藤保弘理事長)は、空き店舗を活用した創業支援に力を入れている。田川市の「空き店舗活用補助金」の支給確定者には同信金で開業に係る融資に利子補給が受けられるため、出店を後押しする。4月~10月28日までに3先支援し、関連融資計1000万円を実行した。
同補助金の一部は信金中央金庫の「SCBふるさと応援団」が原資。空き店舗の内外装など改修費用の50%(限度額150万円)を補助。特に、田川市民が閉店率約7割でシャッター街化が進む商店街に出店すると最大10%(同30万円)加算する。
田川市産業振興課の紹介のほか、渉外担当者が取引先の司法書士事務所や工務店を訪問して創業希望者を開拓。補助金申請に必要な事業計画の策定支援から物件の紹介に加え、実行後も事業の安定化のために人材紹介や販路開拓に取り組む。補助金支給後の経過報告書の作成もサポートする。
歯科技工士の入部智恵さんは飯塚市で約20年勤務後、「生まれ育った田川市には歯科技工所が少ない」と独立を決意。田川市から3月に紹介を受けた。本店の有永幸平主任は入部さんから週1~2回、将来の売り上げや経費、販売先などをヒアリングして、事業計画の策定を支援。6月に保証協会付き融資400万円、プロパー融資200万円を実行。7月に後藤寺商店街の空き店舗で「ニコラボ」を開業した。
また、同信金のメイン先で田川市で焼き鳥「串屋とり啓」を経営する中島啓太さんは2月、「田川後藤寺駅付近にランチの店が少ない」と出店を決意。西支店の星野大喜主任は同補助金が開始する4月以降の開業を助言し、5月に設備資金で保証協会付き融資300万円を実行した。9月に後藤寺商店街にホルモン焼肉「飯屋みつ星」を開業。販路拡大につなげるため、今後、同信金の公式インスタグラムに掲載を予定する。
営業エリアの田川市は炭鉱の街として栄えたが、閉山後は事業先の減少が続く。総合企画室は「同補助金の活用で創業と雇用につなげ、取引先を増やしていきたい」と強調する。〆

添付ファイル
歯科技工所「ニコラボ」を開業した入部さんと打ち合わせをする有永主任(左、9月29日)
9月にオープンした「飯屋みつ星」の中島さんにメニュー内容を聞く星野主任(左、9月29日)

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